女性が毎日快適にはけるショーツをつくるために
年齢とともに、お尻の見え方やショーツのはき心地が変わるのはなぜか。皮下脂肪、筋肉、皮膚、お尻と太ももの境目の変化から考えます。
女性のお尻と年齢変化
女性のお尻は、なぜ年齢で
形が変わる?
ヒップトップ周りだけでは、
お尻の形の変化は説明できません。
年齢とともに変わるのは、脂肪の量だけではありません。 皮下脂肪のつく場所、筋肉、皮膚の弾力、お尻と太ももの境目 がそれぞれ変化し、全体の形が変わります。
年齢で変わるのは、脂肪の「量」より「つく場所」
皮下脂肪は、体のどこでも同じように増えるわけではありません。
研究で分かっていること
お尻の皮下脂肪は、部位によって年齢変化が違う。
日本人女性を調べた研究では、腹部と臀部を細かく分けて測ると、皮下脂肪の厚くなり方は場所ごとに違いました。お尻の後ろ外側では、若い年代より50代で皮下脂肪が厚くなっています。
「お尻全体の脂肪が年齢だけで増える」という話ではない。
別のMRI研究では、お尻の皮下脂肪全体の厚さは年齢よりBMIとの関係が強く、年齢だけでは説明できませんでした。つまり、 年齢変化を見るときは総量ではなく、どこが変わるかを見る必要があります。
ポイント
同じヒップトップ周りでも、
肉付きの場所が変われば形は変わる。
ヒップトップを一周した数字がほぼ同じでも、丸みの中心や、お尻と太ももの境目付近の肉付きが変われば、見た目もショーツが包む範囲も変わります。
更年期では、脂肪の分布そのものが変わる
女性ホルモンの変化は、脂肪がつきやすい場所にも関係します。
閉経前は、臀部・太もも側に皮下脂肪がつきやすい。
閉経前の女性では、男性よりも臀部・大腿部に皮下脂肪が蓄積しやすい「女性型」の脂肪分布がみられます。エストロゲンは、この下半身側の脂肪分布に関係しています。
更年期以降の変化
エストロゲンが低下すると、脂肪は腹部・体幹側へ移りやすくなる。
閉経後は、臀部・大腿部中心の分布から、腹部・体幹側へ脂肪が集まりやすい分布へ変化します。年齢で「お尻だけに脂肪が増える」のではなく、 体全体で脂肪の置かれ方が変わります。
ここが重要
「お尻が下がって見える」ことと、
「お尻の脂肪が増える」ことは同じではない。
お尻全体の脂肪量が増えていなくても、皮下脂肪の部位差、筋肉や皮膚の変化、お尻と太ももの境目の位置が変われば、お尻は下へ長く見えます。
お尻の形を支えるのは、脂肪だけではない
筋肉と皮膚・結合組織も、丸みの位置に関係します。
臀部の筋肉量も年齢で変わる
大規模MRI研究では、臀部の筋肉量は40代で高く、その後の年代では低くなる傾向がみられています。高齢女性と若い女性を比べた研究でも、臀筋の厚さは高齢女性で小さくなっています。
皮膚の弾力を支えるコラーゲンも減る
加齢に伴い皮膚のコラーゲンは減少し、弾力も低下します。更年期のエストロゲン低下は、皮膚のコラーゲン減少とも関係しています。
脂肪を支える組織の状態も変わる
皮下脂肪は皮膚の下にそのまま乗っているのではなく、結合組織で区切られ支えられています。皮膚や支持組織の性質が変わると、同じ脂肪量でも輪郭は変わります。
お尻と太ももの境目も、年齢とともに変わる
ショーツにとって特に重要なのが、この境目です。
形を測った研究
臀溝は、下方向・外方向へ長くなる変化が報告されている。
女性のお尻を計測した研究では、年齢や体重変化に伴い、お尻と太ももの境目にある線が下方向・外方向へ長くなる変化が報告されています。
見た目では「お尻が下まで長くなった」ように見える。
ヒップトップの位置だけを測っても、この変化は分かりません。お尻の丸みがどこまで続くか、太ももとの境目がどこにあるかを見る必要があります。
ポイント
年齢によるお尻の変化は、
「大きくなる」より「形が変わる」と考える方が近い。
ヒップトップ周り、脂肪の量、脂肪のつく場所、筋肉、皮膚、お尻と太ももの境目。これらが組み合わさって、お尻の形は変わります。
ショーツでは、なぜこの変化が重要なのか
年齢による体型変化は、ショーツのサイズだけでは対応できません。
同じMサイズでも、包む必要のある範囲が変わる。
ヒップトップ周りが同じでも、お尻の丸みが太ももの境目近くまで続けば、ショーツもそこまで包む必要があります。
足口がお尻の途中にかかると、動作の影響を受けやすい。
座る・立つ・歩くときにお尻の形が変わると、足口が上へ押され、ずり上がりや食い込みにつながりやすくなります。
年齢で商品を決めるのではなく、
今のお尻をどこまで包めるかを見る。
トラタニでは、年齢そのものより、お尻と太ももの境目近くまで包めているか、動いたときにショーツがずり上がりにくいかを重視しています。