座位とウエスト・腹部の変化
座ると、
お腹・ウエストはどう変わる?
座ると、ウエストやお腹まわりは立っているときより広がり、前後方向にも厚くなります。
そのため、立っているときには気にならないショーツのウエスト部分でも、 座る・しゃがむと当たり方や圧迫感が変わることがあります。
このページで分かること
- 座ると、ウエストやお腹まわりは立っているときより広がります。
- 3Dスキャン研究では、ウエスト・腹部周囲が約4〜5%増え、前後方向の厚みは約8%増えました。
- 同じウエストゴムでも、立つ・座る・しゃがむで衣服圧は変わります。
- ショーツの丈が違うと、ウエスト部分がお腹の違う高さに当たります。
- 丈とウエスト仕様は別々ではなく、座ったときの当たり方まで含めて選ぶことが大切です。
座ると、ウエスト・お腹まわりは広がる
姿勢が変わると、身体の一周の長さも前後の厚みも変わります。
3D人体スキャンを使って立位と座位を比較した研究では、 座位になるとウエスト周囲・腹部周囲が約4〜5%増加しました。
| 座位で増えた寸法 | 増加率 |
|---|---|
| ウエスト周囲 | 約+4〜5% |
| 腹部周囲 | 約+4〜5% |
| ウエスト前後の厚み | +7.65% |
| へそ位置の前後の厚み | +8.76% |
| 腹部前後の厚み | +8.33% |
座るときの特徴
お腹は横に広がるだけでなく、
前後方向にも厚くなる。
そのため、立っているときにちょうどよいウエスト部分でも、 座ると当たりや圧迫感が変わることがあります。
同じウエストゴムでも、姿勢で圧力が変わる
身体の形が変わると、ゴムが身体を押す強さも変わります。
若い女性8人を対象にした研究では、同じウエストバンドを使って、 立位・座位・腹臥位・しゃがみの4姿勢で衣服圧を測定しています。
ゴムベルトでは、姿勢と身体の位置によって衣服圧が大きく変わり、 最も圧力が高かったのは、しゃがんだ姿勢 でした。
また、同じウエスト一周でも圧力は均一ではなく、 前・脇・後ろで差があり、脇側で高くなりました。
立って確認するだけでは分からない
座る・しゃがむと、
同じゴムでも当たり方が変わる。
ショーツの丈が違うと、ウエスト部分が当たる高さも違う
ローライズ・セミ丈・普通丈では、お腹の異なる位置を横切ります。
下腹部寄り
ウエスト部分が低い位置にあり、下腹部側に当たります。
中間の高さ
ローライズと普通丈の中間程度の位置にウエスト部分がきます。
ウエスト寄り
3種類の中では最も高い位置まで覆います。
どの丈が楽かは一律には決まりません。 座ったときにお腹のどの位置が広がるか、どの高さの当たりが気になるかによって好みは変わります。
ウエスト仕様でも、当たり方は変わる
丈だけでなく、ウエスト部分の作りも締め付け感に関係します。
ウエスト部分には、細いゴム、幅広ゴム、レース、生地でゴムを包む仕様などがあります。 同じ位置に当たっていても、幅や伸び方、ゴムの強さによって感じ方は変わります。
ウエストバンド研究でも、衣服圧はゴムの強さだけで決まらず、 身体の曲率や姿勢、当たる場所によって大きく変わっていました。
丈
ウエスト部分が身体のどの高さにくるかを決めます。
ウエスト仕様
その位置に、どの幅・強さ・素材で当たるかを決めます。
年齢が上がると、強いウエスト圧を負担に感じやすくなる
ウエストの「ちょうどよい締め付け」は、年齢によっても変わります。
19〜87歳の健康な女性124人を対象にした研究では、 ウエストバンドで快適に感じられる圧力は、年齢が上がるほど低くなる傾向が確認されました。
研究では、既製服のウエスト圧が高齢者には強すぎる場合があるとされ、 自分で調整できるウエスト設計の必要性が述べられています。
年齢による違い
以前は気にならなかったゴムが、
年齢とともに気になることもある。
ショーツの丈は、「深い・浅い」だけで決めない
座ったときの身体の変化と、ウエスト部分の当たり方を一緒に考えます。
ショーツの丈が変わると、ウエスト部分が身体の違う高さに当たります。 その場所が座ったときにどれだけ広がるか、どのくらいの強さで当たるかによって、はき心地は変わります。
そのためトラタニでは、ローライズ・セミ丈・普通丈の3種類を用意しています。 丈に優劣をつけるのではなく、自分がどの高さの当たりを快適に感じるかで選べます。
トラタニのショーツづくり
座ったときのウエストの当たり方にも配慮
座るとお腹やウエストまわりの形が変わるため、ショーツの丈だけでなく、ウエスト部分の伸び方や当たり方もはき心地に関わります。トラタニは、お尻への食い込み・ずり上がりを抑える立体裁断に加えて、ほどよく伸びる生地やウエスト・足まわりの締め付け感にも配慮しています。
足まわりは3タイプ、履き込み丈はローライズ・セミ丈・普通丈を用意しています。

関連する研究
参考にした研究
- Yu M, Kim D-E. The development of dress forms in standing and sitting postures using 3D body scanning and printing. Fashion and Textiles. 2023;10:25.
- 岡田宣子・橋本文子・黒江美奈子・江原亜由美・平川早紀・野溝典子 「ウエストにかかる衣服圧の姿勢別検討―カフベルトとゴムベルトのかかわりについて―」 日本家政学会誌 67巻1号, 1-13, 2016. DOI: 10.11428/jhej.67.1
- 岡田宣子・橋本文子・江原亜由美・立山裕美 「ユニバーサルデザインからみた快適ウエスト衣服圧」 日本家政学会誌 67巻12号, 682-691, 2016. DOI: 10.11428/jhej.67.682